Meisei Crossing

ITP Camp の最後のイベントとして、SHOW ALL THINGS SHOWが最終日の前日に開催されました。参加を希望するCamperが、作品を作るプロジェクトに取り組みます。

私も学生の皆さんと何かできたら最高だなと思っていたところ、清水さん、兼松さんが一緒にプロジェクトに取り組んでくれることになりました。お二人とも尼岡先生の記事にもあるようにクリストフさんとのコラボプロジェクトもある中で、素人である職員の私ともコラボしてくれるとのこと!お忙しいのに、ありがとうございます。特にITP Campが進むにつれて積極的に他のCamperと関わり何かを学び取ろうとする4人の姿勢を尊敬していましたが、私とも一緒に取り組む機会をくださったこと、この研修を通してとても嬉しかったことの一つです。素人目線となりますが、その様子を綴っていきたいと思います。

プロジェクト開始!

3週目の終わりからどんな作品にするか考え始め、ITPフロアにある材料や機械を使って制作を開始しました。

・ITP Campのセッションでも取り組み、かつ兼松さん、清水さんの得意分野でもあるプロジェクションマッピングを取り入れたもの ・明星大学らしさのあるデザイン、見てくれる人に明星大学が伝わるもの ・明星大学とITP Campに共通する、"クロッシング"を表すもの

というようなコンセプトでスタートしましたが、私が好き勝手にお伝えしてしまったこともどうしたら形にできるか、一緒に議論しながら持っている技術や材料をもとに考えていく過程を間近で見ることができたのはとても貴重でした。

議論や制作を通して一貫していたのは、ただ形にするだけではなく、「どうしたら"格好良いもの、面白いもの"が作れるか」「人を惹きつけることができるか」を常に考えながら意見を出し合う姿勢です。それを前提として、限られた時間の中で実現可能な選択肢を出し合う姿にとても刺激を受けました。

これはITP Campのセッションでも参加者に共通していたことではありますが、尼岡研究室でも普段からこのような思考、対話でものづくりに向き合っているからこそ、自然と発揮されるのだと感じました。

・マッピングするにあたり、投影されるものに立体感があったら格好良いのではないか? ・行燈(あんどん)を作って高さをつくりつつ、"面"に投影されるようにしてみては? ・行燈はどのように置く?ただ置くのではなく、斜めにしてみて二面に映ると面白いかも。 ・動きをつけられると見る人の関心を惹くのでは? ・音をトリガーにして動きをつけるのはどうか? などなど、、、

また、これは普段からのお二人の姿勢で自然に発生しているのかもしれませんが、議論の中でITP Campのセッションでも共通していた「出てきた意見、アイデアを否定しない」ということが徹底されているように思いました。お互い出し合った意見に対して「それいいね!」「かっこいい!」など声を掛け合うことで、浮かんだアイデアを発言しやすい空気感を自然と作れていて、知識の劣る私でも楽しく参加することができました。(ありがとうございました!) 特に得意とする分野が異なる人々、多様なバックグラウンドの人々と一緒にパフォーマンスを最大限に発揮するには、大切な要素になりうると感じました。

だいたいのコンセプトが固まったら制作をしつつ、案が浮かんだら適宜話をしながら、"より格好良いもの"を作っていきます。

行燈をつくります。骨組みはレーザーカッターを使い、木材をカットします。使い方で困ったら、ITPの学生スタッフさんに質問して助けていただきました。

MicrosoftTeams-image (41).png

MicrosoftTeams-image (40).png

レーザーカッターで作った行燈の骨組みをグルーガンで接着します。

MicrosoftTeams-image (36).png MicrosoftTeams-image (38).png MicrosoftTeams-image (35).png

骨組みが完成したら、白い紙をグルーで接着。実は一度失敗したのですが、後日近くで作業していた他のCamperの方に相談したところ良い方法を教えていただき、再挑戦。上手くいきました!

オープンな空間なので、他にもたくさんのCamperたちが近くで作業しています。困っていたら声をかけてくれたり、相談したら一緒にベストな方法を考えてくれたり。

MicrosoftTeams-image (33).png MicrosoftTeams-image (31).png MicrosoftTeams-image (30).png

時にはお菓子をくれたり。 MicrosoftTeams-image (37).png

「やってみなよ!」と面白い遊びに誘われたり。 MicrosoftTeams-image (42).png

皆さん興味深いプロジェクトやセッションを近くでやっていて、こうした交流が頻繁に発生します。時には作業から脱線しますが、どんな交流がいつ発生するか分からないワクワク感の中で作業していました。

私が不在にしているときもより格好良いものにするために色んな検討をして形にしていたお二人。最終的に行燈の数を増やして、実際に投影をしながらMatmapperというアプリケーションを使用してマッピングしていきました。 最後の作業日には尼岡先生も見守ってくださり、アドバイスをいただきながら、完成したものがこちら。

その名も"Meisei Crossing" MicrosoftTeams-image (29).png

MicrosoftTeams-image (28).png

100周年のイメージデザインをヒントに、異なるバックグラウンドの人々(テーブルの面の様々な色の線)がクロスし合い、それぞれの行燈の面に行きつきます。1つの行燈につき2面ずつ、合計12面に各線の色が行きつきますが、各行燈の2面の混合色が行燈の上にあり、1番大きな行燈は明星大学のえんじ色のカラーになっています。様々な分野を学ぶ学生がクロスして学び合い、一緒に大学生活を作っていくイメージです。

また、手を叩くと音に反応して、白い光が各線を辿っていきます。学生の皆さんが歩んでいく様子をイメージしています。 完成したあとに「ニューヨークの地下鉄の色にも見える!」と尼岡先生からコメントいただいたのですが、実際に見てくれた他のCamperからも同様のコメントをいただいたので、結果的にニューヨークとのコラボレーションにもなりました。

展示の時間では、たくさんの人が作品を見てくれました! MicrosoftTeams-image (26).png

マッピングの仕方が綺麗、目を惹くね、など声をかけてくれたり、どんな意図で作成したのか、どうやって作ったのかなど質問をしてくれる方がたくさんいて嬉しかったです。明星大学を知っていただける機会にもなっていたら嬉しく思います。

この展示は一般の方も入場できます。私たちが仲良くなった台湾出身でニューヨークに住むクリスさんの友人が私たちの作品も見に来てくれて、仲良くなることができました。お二人とも韓国出身で、ニューヨークでデザイン分野を学ぶ学生。一緒にいた圓山さんはお互い大学で作成したものを写真や動画で見せ合ったり、積極的に色んな話をしていました。しかも、お二人とも明星大学を知っていたようで、とても盛り上がりました!ITP以外の大学で学ぶ学生さんとも交流できた、とても良い時間でした。

MicrosoftTeams-image (27).png

今回の作品づくりから展示発表を通して、普段の大学での業務中にはなかなか見ることのできない側面から、学生さんのパワーを感じることができました。また、上記に綴ってきた作品を作るプロセスや姿勢は、作品作りに限らず様々な場面で活かすことができる力であり、見習わなくてはと思います。素敵な経験をさせていただき、本当にありがとうございました。


Edit: 2024-07-02
Editor: staff
Tags: