語り合った夜
ニューヨークでの刺激的な日々、早くも一週間が経過しました。インプットにアウトプットが追いついていない職員です。 書きたいことがたくさんですが、まずは先日(もう4日ほど経ってしまった)のITP CampでのOne Thing Show、そしてその後に尼岡先生&学生の皆さんと一緒にお酒を飲んだひとときについて書きます。
ITP Camp開始2日目、One Thing Showというセッションがありました。Camper(ITP参加者)が各自スライドを作成して、30秒間で自己紹介するというものです。
パッションで溢れている!
100人弱くらいがどんどんマイクをまわして発表します。Camperの皆さんの、30秒という短い時間で自分のバックグラウンド、興味関心を最大限アピールしようという積極的な姿勢が伝わってきました。そしてその気持ちに最大限応えようという観客たち。一方方向での発表で質疑応答等はないのですが、発表者も30秒の中で観客に問いかけ、観客もそれにリアクションで応えようとする姿勢があり、 双方向な空間 になっていたことが印象的でした。なんというか、 エネルギーがすごい!!!
もともと流暢な英語が30秒という制約でさらに皆さまハイスピードになり、必死に聞き取ろうと頑張りましたが、タイミング悪く時差ぼけもフル稼働。なかなか大変でしたが皆さんのエネルギーはしっかり受け取りました。
そしていよいよ、我らが明星大学メンバーの番!!!
2日目にして早速英語で発表ということで皆さん前日から緊張していたようですが、しっかり準備して伝えたいことをまとめていて、Campに対する心意気を感じました。 みんなそれぞれ自分の取り組む研究などについて話した後は、オーディエンスからの歓声も。みんなすごい!!!
尼岡先生は言わずもがな。さすがです。
私はというと、参加者の皆さんのスライドが素敵すぎて自分のスライド提出を躊躇するくらいだったこと、またCamperの方たちと比べてバックグラウンドが少し特殊なので大丈夫かなあという気持ちがこの時はまだ少しありました。
でも後日、台湾出身のニューヨークに住むCamperの方が私の発表を覚えていたようで声をかけてくれて、「旅行好きって言ってたよね。去年台湾に行ったんでしょ?私も旅行好きなの!」から始まり、私たちの大学のこと、どうして参加に至ったのか、大学で学んでいたことなど色々と質問してくれました。一つ一つ説明したことにしっかり興味を持ってリアクションしてくれること、受け入れてくれることが嬉しい。
そして。この日の夜、初めて尼岡ゼミの皆さんとお酒を交わしました。話題は現時点でのニューヨーク生活、そしてITP Campについての感想。
まだニューヨークに来て3日目なのに 皆さんの気づきが多くて密かに感動 したので、そのときのメモをブログにも残しておきます。
・One Thing Showを聞いているとアーティスト、デザイナーの方もいることが分かり、 情報技術分野とは関係なく物づくりをしている方がたくさんいる。 そういう方たちのセッションにも参加して、そういった分野の体験や人との交流をしたい。
・日本は島国だからこそユニークなところがある一方で、人との交流という面では多様性が少ないと感じた。ニューヨークに来てITP Camp に参加して、世界から注目を集める場所とプログラムということもあり、 いろんな場所から多様な人が集まっている。 日本の大学や、国際学会にも他の国の人と関わる場面はあったが、自分のことを話したり発表したりするだけで終わってしまう。 一緒に体験して、一緒に何かを学び合う機会 はなかなかない。そういったところが、とても新鮮。
・自分の住んでいる場所の近くに横田基地があって、とてもアメリカンな街だから、渡米する前はそれとあんまり変わらないのかなと思っていた。でも、来てみて 全然違った。 道端でラジカセを大音量で流したりする人は日本にはいない。 多様性を感じた。
・初めに受けたソフトセンサーのセッションがすごく面白かった。原理は分かるけど、これまでは調べて終わってしまっていた。 実際に作って触って実践することと、論文だけ読んで知るのでは、知れることが全然違う。
・ 国籍は関係ないと思った。 ここで過ごしていると様々な国の人がいるけれど、 人と接するときに何のワンクッションもない感じ があり、居心地がとてもいい。英語が思うように話せなくても、話を聞いてくれたり、話しかけてくれる。困っていると助けてくれる。連絡先もすでに何人か交換した。 自分が好きなようにやっていいんだな、 って思える環境がある。もう少し経ったら、 「帰国したらこういうことがやりたい」ということを具体的に考えていきたい 。
また、皆さんがどうして学部で学んだきたことを大学院に入って極めたいと思ったのか、そのスイッチはいつどんな時に入ったのか気になったので聞いてみたところ、1名が答えてくれました。忘れないようにメモ。
― 3年生の後期で大きな作品を展示する機会があり、完成度高く作ることができ、大きく成長できたと感じた。一方で、 まだ自分がやれていないことがある、とも思った ので、大学院に行って学ばなければと思った。
全力で取り組んだからこそ見えた自分の可能性と課題なのだと、聞いていて思いました。そして今、ニューヨークという地で新しい学びに挑戦できる、ありがたい環境があります。4人とも(そして私も)この機会を最大限に過ごしていけますように!
なんだか、真面目に語りすぎた(⁉) でもそれがすごく盛り上がって、そんな皆さんの仲間に今回入れてもらえて、なんだかとっても嬉しかったです!
お店を出たら、偶然お店に居合わせたITP Camp のCamperの方達に遭遇。ここでも、お店の前でCampについて語り合う。話が尽きない夜でした。